金利って何? ~株を理解するうえで重要な金利の知識~
株を理解するうえで金利の知識は絶対に必要です。今回は、そんな金利と株についてのお話をします
アメリカの政策金利が上がった みたいな話を聞くけど「金利」ってなんだ?
金利と株価ってどんな関係があるの?
そんな方に向けた記事になっています。今回の記事によって
- 金利が分かる
- 少し先の経済の動向を読めるようになる
- 金利による債券・株式・不動産・金・原油などの価格の動きが分かるようになる
ことが期待されます。
金利を勉強して、世の中の資金の動きを勉強しよう
金利とは?
お金を「貸す」ときと「借りる」時の手数料になります。
・金利が上がると
→ お金を貸すときも借りるときも 手数料が高くなる。
・金利が下がると
→ お金を貸すときも借りるときも 手数料が安くなります。
具体例としては、
企業が銀行からお金を借りるときに、金利が高いほど多くの手数料を銀行に払うことになります。 つまり 銀行の現金の価値が高まる ということになります。
金利と関係
金利と株価
金利と株価はシーソーの関係です。 金利が上がれば、株価は下がる
なんで金利が上がると株価は下がるの?
それは、銀行のお金の価値が上がり、企業がお金を借りにくくなるからです! お金を借りるときに企業が多くの手数料を払わないといけなくなるため、企業が事業の拡大をしにくくなります。そのため、企業の業績の悪化から株価も下落しやすくなります。
アメリカは現在急速な利上げをしており、株価下落することが予想されます。
ただし、ここで注意しないといけない点は、金利が上がってから1年半後に企業の業績が悪くなるという点です。
現在アメリカは2022年3月から利上げを開始しているため、企業の業績が悪くなるのは2023年9月ごろになります。
ただ株価は先行して動きますので、もしかしたら2023年夏ごろから徐々に株価は下げてくるかもしれません。今後も注意が必要です。
金利と物価の関係
物価が上がると金利はどうなるの?
おにぎり1個の値段がもともと100円だったのが、物価が上がって、200円になったとします。そうなるとおにぎりの価値は上がって、現金の価値は下がります
そのため、現金の価値を高めるために、政府は金利を上げます。なぜ金利を上げると現金の価値が高まるのか、それは金利を上げるとお金を銀行から借りる人や企業が少なくなるため、世の中にお金が流れなくなるからです。世の中のお金の量が減ると結果的に現金の希少性が上がるため、現金の価値を上げることが出来ます。
つまり、 物価が上がると 金利は上がります。
では、物価が下がると?
物の価値は下がって、おにぎり1個が100円だったのが、50円で買えるようになります。物の価値が下がって、現金の価値が高まります。物価が下がると企業が儲からなくなるため、現金の価値を基に戻さないといけません。
現金の価値を通常に戻すために政府は金利を下げます。金利を下げると企業や人がお金を借りるようになって、世の中にお金が流れていきます。そこで、現金の価値を下げることができます。
つまり、物価が下がると 金利は上がります。
円と金利の関係
円安が起こると? :円が安くなるため、相対的に海外の通貨が上がって、日本は輸入するのにお金がかかる → 日本の輸入価格が上がるため、国内の物価が高くなる → 物価が高くなり、お金の価値が下がるため、お金の価値を上げるために金利が上がる
円高が起こると? :円が高くなるため、相対的に海外の通貨が上がって、日本は輸入にお金がかからなくなる → 国内の物価が安くなる → 物価が安くなると、お金の価値が高くなり、お金の価値を下げるために金利を下げる。
つまり、
円安 → 金利が上がる
円高 → 金利が下がる
となります。ただ今は日本は金融緩和を行っているため、円安でも金利はそこまで上がっていない状態となっております。
債券・株式・不動産・金・原油 と 金利の関係
日本の金利が上がると、現金の価値が高まるため、世界のお金が日本の円に集まり、相対的に債券・株・不動産の価格は下がります。
金利が上がると債券価格はなぜ下がるの?
Aという債券が5年間持っていると年利2%で利子が払われるとします。A債券は絶対に5年間持ち続けないといけません。
その1年後に、国内の金利が1%上がり、その時にBという債券が新しく出てきたとします。金利が上がったため、B債券は5年間持っていると年利3%で利子が払われることになります。
A債券は年利2%でB債券は年利3%のため、B債権の方がより売れてしまします。
そのため、A債券は価格を下げて、B債券よりも買われるようにします。
→ そのため、債券の価格は下がります!
つまり、 金利が上がる → 債券の価格は下がる
ここで注意したいのが、金利が上昇すると 債券価格は下がりますが、債券利回り(債権の利子)は上がるので注意が必要です
金利が上がると株式はなぜ下がるの?
企業や人が銀行からお金を借りるときの手数料が高くなるため、お金を借りにくくなります。
結果として、事業の拡大や世の中のお金の流通量が減ってしまうため、株価は下がります。
金利が上がる → 株価は下がる
金利が上がると不動産の価値がなぜ下がるの?
住宅ローンがふえるため、人々が住宅を買わなくなる。価格を下げないと売れなくなるため、不動産の価格は下がる。
金利が上がる → 不動産価格は下がる
金利が上がる場面では、不動産は一括で購入したほうがよさそうです。
金利が上がると金価格はなぜ下がるの?
金利が上昇すると世の中に流れる現金の量が減り ドル (現金)の価値が高くなります。また、ドル(現金)を持っていると金利による利子がつきますが、金を持っていても利子はつかないため、金よりもドルが好まれます。
そのため、 金利が上がる → 金が下がる
逆に金利が下がり、経済が不調な時は、金の価格が上がります
金利が上がると原油価格はなぜ下がるの?
金利が上昇すると企業や人がお金を借りにくくなり、事業拡大をしなくなります。企業のエネルギー源としての原油は売れなくなり、価格は下がります。
金利が上がる → 原油価格は下がる
まとめ
金利が上昇すると
- 物価が下がる
- 現金の価値が上がる
- 株の価格は下がる
- 債券の価格は下がる
- 不動産価格は下がる
- 金の価格は下がる
- 原油価格は下がる
ということになります!